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2009/06/14 (Sun) 矛盾な気持ち




「たつき、悪かったって。」
「うるさい、バカ。」


一護が怪我をした。
・・・あたしのせいで。


「おい、たつき。」
「今、話しかけんな。」


いつの間にか加勢して。
いつの間にかあたしより怪我をして。
いつの間にかあたしを庇って・・・自業自得だ。


「・・・おい、たつき。」
「だから、今話しかけんな!」


「たつき、悪かった。・・・だから、泣くなよ。」
「・・・うるさい。」


言葉ではそう言うあたしと、
何故か涙が止まらないあたし。

きっと一護だけでなく、誰が見ても・・・
今のあたしはおかしいだろう。




あとがき
『矛盾な気持ち』一護×たつき・たつき視点

勝手に加勢し、怪我をするのだから自業自得。
そう思えれば楽だろう。
でも、自分の問題に巻き込んでの事に、そんな事を思えやしない。


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駄文小説 |


2009/06/13 (Sat) 矛盾な気持ち




「いt・・・黒崎くん!ちょっとどうなさいましたの!?」


こいつがどうあろうと、どうでもいいはずだ。


「お、おい。一護、一体どうしたのだ!?手を離せ!」
「うるせぇ。」


こいつがどうあろうと、どうでもいいはずだ。

例え、こいつが男に言い寄られようが・・・どうでもいいはずだ。


「い、一護!?早く手を離しておけ!皆見ておるぞ!」
「黙っとけ。」
「な!貴様が、学校では距離を置けと言ってきたのではないか!だいたいな!・・・」
「・・・だから、うるせぇって。」


言葉と行動が全く合っていない。

・・・きっと今の俺は矛盾している。



あとがき
『矛盾な気持ち』一護×ルキア・一護視点

この矛盾な気持ちと行動の理由をわかるのはまだまだ先の話。


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2009/06/13 (Sat) 矛盾な気持ち



「降ろせ、一護!」
「・・・嫌だ。」

迂闊だった。
虚との戦い、それは無事に退治できたのだ。
問題はその後だ。

・・・迂闊だった。
着地を誤って、足を挫くなんて。

「これくらい平気だ!だから、降ろせ!」
「平気かはちゃんと診てからだよ。捻挫なめんな。バカ。」
「莫迦とは何だ!良いから、降ろs・・・」
「いいから、黙ってろ。」

私を背負う一護の力が強くなる。
それと同時に私の胸が何だか苦しくなった。


この先おそらく・・・いや、きっと別れの時が来る。

・・・でも、その時が来なければ良いのに。


こんな事を思うなんて、私はどうかしている。





あとがき
『矛盾な気持ち』一護×ルキア・ルキア視点

今のこの気持ちを一体どう説明すればいいのだろう。


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2009/06/13 (Sat) その言葉だけを何度も繰り返す




私は、その言葉だけを何度も繰り返した。





「その言葉だけを何度も繰り返す」





また喧嘩をした。
一護と、今回は結構派手に。

いや、最初は些細な事での言い合いだった。
その言い合いになった原因すら忘れてしまうような些細な事。

でも、私にも非があったのは確かで・・・


朝方に喧嘩をして、学校でも話す事もなく、もちろん下校も一緒ではなく・・・私は近くの公園で暇を潰す。

いや、暇を潰すというのはおかしいか。
・・・今は帰るのが、一護と顔を合わせるのが気まずいかと思うから。



ブランコという遊具に座り、少し体を動かしてそれを揺らす。
そして、少し時間が経つにつれ、こうなった原因などを考える。


始まりは些細な事。
売り言葉に、買い言葉。
お互いの性格上、止めるに止められなくて。

一護に非がないかと言えばそうでもないが、
私にも非がある事は確かな事で。


こういう時、可愛らしい女性などであれば、素直に謝れるのだろうか。
ちゃんと自分の方から、ちゃんと謝罪の言葉を・・・

そして、仲直りした時には、礼を言ったりするのだろうか。


しかし、可愛らしいといった言葉が無縁の私には、
こんな性格をした私には、そんな簡単な事も困難で・・・



雲行きが怪しくなってきた。
そろそろ帰らなければ、雨が降るかもしれない。

そんな事を思っていたその時・・・


「・・・おい。」
「!!・・・一護・・・」


振り向くと、そこには一護が立っていた。

何でもなさそうな顔をしているが、肩が激しく上下している。
もしかしたら私を捜しに・・・?


お互い向き合ってからの、しばしの沈黙。


始めに出す第一声の言葉はもう疾うに決まっている。

今回は私の方から・・・


「・・・わりぃ、朝は言い過ぎた。」
「え・・・」


私が言おうとしていた事を、一護が私に言う。


「ごめん、ルキア。」


先にそう言われる、‘今回も’‘また’。


「悪かった。雨が降りそうだし、帰ろうぜ。」

そう言われた私は頷く事しかできず・・・

「ありがとうな。」

そんな私に、またも私が言おうとしていた事を一護が言う。



「じゃあ、帰るか。」と背を向けた一護に、私は近づき、頭を一護の背中へと預ける。



「莫迦者。」


こやつはいつもそうだ。
謝らなければいけないのは私だという時も、
私が謝ろうとしようとする時も、
一護は決まって、いつも先にこうして謝る。



「莫迦者。」


こやつはいつもそうだ。
礼を言わなければいけないのは私だという時も、
私が礼を言おうとする時も、
一護は決まって、いつも先にこうして礼を言う。



「・・・莫迦者。」


まるで、その言葉しか覚えていないかのように。

謝罪の言葉も、礼の言葉も出ない私は・・・


・・・その言葉だけを何度も繰り返した。








あとがき
イチルキ短編再録。

設定は皆さんのお好きな時間軸という事でお願い致します。
どんな時間軸でも可のように構成を努力しました。


ルキアってこうした時どうなんだろう?というのがこの作品のテーマでした。
わざと謝らんとかそういうのではなく、素直に言葉に出すのが苦手なのかなぁーと。
一護に助けられた時も、「莫迦者」って言ってますしね~(あれは特大な萌えウェーブだった・・・)

素直に謝ったり、なかなかその言葉がでなかったり・・・どちらも私はいいかと思います。
可愛い女の子なら・・・なんて、ちょっと考えちゃってるルキアは個人的萌えシュチュ。(笑)
可愛いなんて無縁だなんてとんでもない!
こんなルキアさんがイイー!といったお話であります。

最後のシーンも萌えシュチュです。
要は、彼の胸や背中に頭預けて、「バカ、バカ、バカ」ってポカスカ叩いているみたいなイメージなので。(笑)

毎度ヘボ作品ですが、読んで下さるお優しい皆様。
いつも有り難うございます。

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2009/06/13 (Sat) 雨がやみますように




一護は雨が嫌いだ。
あたしも嫌い。

雨の日。
一護は必要以上に笑う。
いつもは見せないような笑顔で。

ああ、違った。
この顔は、こいつの笑顔じゃない。
こんな今にも泣きそうな笑顔じゃない。

こいつの本当の笑顔は、気持ちを全面にだした笑顔。
その相手が、好きかどうかがすぐわかってしまうような笑顔。

もうあれ以来ずっと見ていない。


そんな無理するこいつに、あたしは何もしてやれてない。
ずっと一緒にいるのに。
こいつの事、何でも知っているのに。

あたしは、役立たずだ。

雨の日は、それを痛感してしまう。
悔しい、こいつの力になれないのが不甲斐ない。


一護は雨が嫌いだ。
あたしも嫌い。


願う事は・・・

一護の雨がどうか止みますように。
一護の笑顔が早く戻りますように。









あとがき
WEB拍手その3。
『雨がやみますように』一護+たつき・たつき視点

貴方のあの無邪気な笑顔が戻る事を祈って。
その笑う貴方の隣にいるのが私でなくても。


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2009/06/13 (Sat) 雨がやみますように




一護との共通点に気づく。

‘過去の雨’

それは、言わずとも雨の日の一護の様子で容易にわかった。


昔、雨の日に、何があったと言うのだ?

眉間のしわが多く、舌打ちが多い。
そんな機嫌が悪そうな顔で、雨を睨みつける。
かと思えば、会話の終わりにはいつも見せないような笑顔をして。
しかし、その笑顔は悲しい泣き顔に見えた。

貴様にそんな無理をさせるのは何なのか。

まだ聞けない。


でも、今素直に思うことは・・・

一護の雨がどうか止みますように。







あとがき
WEB拍手収録その2。
『雨がやみますように』一護×ルキア・ルキア視点

つらい過去は忘れる事はない。
それでも、貴方が前に進む事ができるように。

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2009/06/13 (Sat) 雨がやみますように



こいつとの共通点に気づく。

‘過去の雨’

それは、言わずとも雨の日のこいつの様子で簡単にわかった。


昔、雨の日に、何があった?

雨を見つめながら、今にも泣き出しそうな顔。
それを隠そうと、無理して笑ってみせる。
何を話していても、すべてが雨の方へ意識がいっているようで・・・

お前にそんな無理をさせるのは何なのか。


まだ聞けない。


でも、今素直に思うことは・・・

こいつの雨がどうか止みますように。






あとがき
WEB拍手収録その1。
『雨がやみますように』一護×ルキア・一護視点

貴女の本当の笑顔が早く見れますように。



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2009/06/09 (Tue) 二人の距離、繋がれた手




貴方と私との距離は一歩半。

貴方は人間。私は死神。

生と死、太陽と月、黒と白。
それくらい交わらないという大きな壁。
踏み出してはいけないような大きな一歩。

その大きな一歩を、勇気を出して踏み出しても、貴方と私には僅かな距離がある。

・・・それは、お互いがそれに気づいているという半歩。





「二人の距離、繋がれた手」





「・・・おせーんだよ、お前。」
「む。言わせてもらうが、貴様が早いのだ。」
「何だよ、これでもゆっくり歩いてんだよ!」
「私だって、これでも早く歩いているのだ!」
「・・・相変わらず口数の減らねぇ奴。」
「どっちがだ。」


学校が終わっての帰り道。
私と一護は並んで帰る。

・・・いや、正確には並んでいない。
だからこうして、いつものように言い合いになっているのだから。

いつもこうして歩く時、私と一護の間に少し距離ができる。

それは自然とできている距離。
身長差関係なく、私が早く歩いたとしても、一護がゆっくり歩いたとしても、それは自然とできている距離。

思い切って大きく踏み出しても、僅かに距離があって並ぶ事ができない。
一護の所まで届かない。

その距離は、ちょうど一歩半。

一護に助けられ、再びこうして共に過ごしても、
それは自然とできている。

一番近くにいるのに、こうしてできる僅かな距離は、
決して、故意に作っているわけではない。
況してや、避けて作っているわけでもない。

おそらく、それはお互いが気づいているから。

私は死神で、一護は人間。
こうして出会っている事すらいけないのだから、
この関係を崩してはいけないのだと。

お互いが気づいているからだと思う。


それに、私はこの距離が好きだ。

オレンジ色の髪。
死を覚悟した時に無意識に浮かび、救ってくれた時を思い出す後姿。

ずっと見ていたいと思うこの距離が私は好きだ。

同時に、‘近づきたい’とも思う。
最近の私はおかしい。

そのような事を望んではいけない。
態度に出す事はもちろん、こうした感情を抱く事さえ許されない。

そう何度も自分自身に言い聞かせる。


そんな事を考えていると、気づけば人通りの多い道へと入っていた。

この距離で、この人の多さは少しまずい。
気を抜くと、一護を見失ってしまうからだ。

この距離を保ちながら、
懸命に人込みを掻き分けて、
一護の背中を追っていく。

(どんっ)
「あ、すみませんっ。」

それに集中し過ぎてか、不覚にも人と当たってしまい、その人に謝る。

急いで、前を向くと・・・一護の姿がない。

しまった、少し目を離してしまったから。
一護を見失ってしまった。
この人の多さでは見つけるのも難しい・・・


“・・・嫌だ、置いていかないで・・・”
“一護、何処だ?何処まで行ってしまった?”
“・・・一護。・・・一護!!”

頭の中で、何故かそう叫んでいる。
しかし、決して口にはしない。

だって、それを口にしてしまったら・・・


「・・・おい、何こんなとこでぼーっと突っ立ってんだよ。」

後ろの方から声がする。
聞いた瞬間、不思議と安心する声。

「・・・一護?」

後ろには一護がいた。
少し息が上がっているように見える。何故だ?

「‘一護?’じゃねぇよ!急にいなくなりやがって・・・少し焦ったじゃねぇか・・・」
「え・・・?」
「な、何でもねぇーよ!」

・・・焦った?
捜してくれたのか?

急に、胸の方から温かくなっていく。

この感じは何だろう。
・・・いや、もうわかっている。

『嬉しい』という感情だ。
いなくなった事に気づいてくれて、急いで捜してくれて、
そして、こうして私を見つけてくれた事が。
嬉しいと思ったのだ。

こういった感情を抱く事は何度もある。
そして、態度には出すまいと、気づいても気づいていないふりをするのだ。

私は死神で、一護は人間。
こうして出会っている事すらいけないのだから、
この関係を崩してはいけないのだと。

決まり事のように、自分の中で繰り返す。

今回もそうしよう。
その後、いつものように突っ掛かるような事を言ってs・・・

「あー!もう面倒くせぇー!!」

私が気持ちを落ち着かせようとしていると、一護が急にそう叫ぶ。

さらに、一護は続けて・・・

「前から思ってて気にしないようにしてたけど、こう距離が開くと色々面倒くせぇーって言ってんだよ。」
「面倒!?どういう意味だ!」
「今の状況でわかんだろ!急にお前いなくなったりするしよ。・・・お前、小さいし、見つけづれぇ。」
「ち、小さいだと!!これも、貴様が早く歩いてるからではないか!」
「・・・うわぁ、俺のせい!?」
「もっとゆっくり歩け!」
「お前が早く歩けよ!」

永久に勝敗のつかないようないつもの言い合いが始まる。
こうなると、私も一護も止まらない。

「あー!これじゃ埒が明かねぇ!」
「それはこちらの台詞だ!」
「・・・・・・」
「む・・・一護?急に黙り込んでどうした?」

言い合いの中、急に一護が黙り込んだ。

そして、頭をがしがし掻いた後に、一護が再び口を開く。

「こうなるのも面倒なんだよ。・・・だ、だから、おら。」
「え・・・」

そう言って、私の前に手を差し伸べてきた。
驚きからか、私は思わず声を出す。

「こうすれば、逸れる事もねぇだろ。」
「え?あ、うむ・・・」

一護にそう言われて、一護の手の上に自分の手を乗せた。
まるで、こうした事を望んでいたかのように素直に手を伸ばせた気がする。

「おし。じゃあ、帰るぞ。」
「う、うむ。」

そうして、一護が私の手を強く握り締めて、歩き出す。
それに少し当惑しながらも、私も懸命に握り返して、歩き出した。


今の一護と私の距離はなく、帰り道を並んで歩く。
だからと言って、特に話すこともない。
しかし、この何とも言えない気持ちが心地良い。


ああ、一護が隣にいる、この距離も好きだと気づく。
一護の横顔をこうした形で見るのも新鮮だ。
一護の顔が少し赤いのは気のせいか?
この顔の火照りからして、たぶん私の顔は赤いだろう。


今の一護と私の距離はなく、帰り道を並んで歩く。
だからと言って、特に話すこともない。
しかし、この何とも言えない気持ちが心地良い。

こうしてる中でも、自分達の間の問題や関係を考えてみるのだが・・・

不思議なものだ。
そうした考えていたものが、小さなものだと思えてしまうほど、
今の気持ちの大きさに支配されているようで・・・
一護がこうして引っ張ってくれているからだろうか・・・


今の一護と私の距離はなく、帰り道を並んで歩く。
だからと言って、特に話すこともない。
しかし、この何とも言えない気持ちが心地良い。

そして・・・

強く握り締めてくれたこの手を離さないでほしい。
強く握り締めたこの手を離したくない。

・・・そう思った。



貴方と私との距離は一歩半。

貴方は人間。私は死神。

生と死、太陽と月、黒と白。
それくらい交わらないという大きな壁。
踏み出してはいけないような大きな一歩。

その大きな一歩を、勇気を出して踏み出しても、貴方と私には僅かな距離がある。

・・・それは、お互いがそれに気づいているという半歩。

でも・・・

・・・今の貴方と私との距離は?













あとがき
アンケートリクエスト最終15弾・一護×ルキアを再録。

アンケートリクエストという企画、最終はやはりイチルキと決めていました。

全くもって、何を比べても対比な関係のイチルキ。
凄く萌えます。

それでいて、対比的な関係ですが、二人は結構似てるよなぁとも個人的に思います。
それもあるのでさらに萌え。

また関係性を距離で表しても良し。
表さないでやっても良し。
そんなイチルキが大好きです。


大変な問題ゆえに、自然と出来てしまう距離。
そんな大きな問題も「気にするな!」と言えるくらいな感じを出したくての作品。
一護が打破してくれそうかと(笑)
そんな事を願いつつの作品でした。

BGMは、『Remember』(リップスライム×モンゴル800)

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2009/06/09 (Tue) 嬉しさと悔しさの交錯




あぁ、そうか。

そうだったんだ。





「嬉しさと悔しさの交錯」





「あっ、いけないっ。」

部活で着替えようとした時、忘れ物に気づいたあたしは誰に言う訳でもないのにそう言葉を漏らした。

明日までに提出しなければいけない課題をどうも忘れてしまったらしい。
部活もやりたいし、大した物でないなら「明日でいいや」と済ませてしまうけど、こればかりはそうはいかない。

早く部活へ戻りたいので、取ってきてしまおう。

そう思って、自分の教室へと向かっていた途中、やけに目立つ髪色の奴に出くわした。

「おう、たつき。部活はどうした?忘れ物でもしたか?」
「あ、一護。」

やけに目立つオレンジ色の髪。
眉間にしわを寄せた無愛想な顔。

そいつの名前は、黒崎一護。
お互いほとんどの事を知っているあたしの4歳からの幼馴染。

「うん、ちょっと課題の忘れ物。・・・あんたこそどうしたんだよ。」

一護の質問に答えた後、あたしは‘わかりきった質問’をする。

鞄を持ってない。たぶん教室に置いてきたのだろう。
そして、ここから行ける場所なんて一つしかない。

「ん?ああ、ちょっと生徒指導の教員に呼ばれてな・・・」

・・・やっぱり。

「この前の事?」
「ああ、たぶんな。」
「ちゃんと事情話せば?」
「・・・めんどくせぇ。」
「・・・じゃあ、少しは愛想良くさ・・・」
「俺がそんな柄か?」
「せめて、挑発してるように見える態度はすんなよ。」
「ああ、わかってるよ。」

そう返ってくる返事がわかっている会話をこういう時にあたし達はする。
わかっているというか、一護の性格上そう答えるだろうという前提での会話なんだけど。
もしこれを傍から何度も見ていると、機械的な会話に見えるかもしれない。

「じゃあな。」とあたしに言って、一護は生徒指導室へと再び歩いていった。


一護はひどく不器用で、とても真っすぐな奴だ。

言い逃れる為に言い訳も嘘も言わない。
そして、必要以上の事を言おうとしない。
・・・何を言っても理解してくれないとわかっているかのように、半ばもう理解してもらう事を諦めているかのように。

一護と話していた事からしても、呼び出された内容はまた「喧嘩」の事だろう。

相手側からの一方的な挑発、理不尽な理由からの喧嘩の申し込み・・・
一護も馬鹿らしいと思っているのだろう。
最初は相手にしないのだが、相手がさらに突っ掛かり、最終的に「黒崎、俺らが怖いのか?」などといった挑発に、一護がしびれを切らして・・・というのがよくあるパターンだ。

あれを『喧嘩』と言うのだろうか、と思うような事で、こうも呼び出しを一護は何度も喰らう。

その時に、どうしてそうなったかと説明すればいいのに・・・一護はそれをしない。

何でそうしないのか、言えばいいのに・・・とあたしにも、一護がそうしない理由がわかった出来事が起こったのは昔の事・・・

あれは中学の時、たまたま一護と一緒に帰っていた帰り道に、他校の生徒達が一護に喧嘩を売ってきた。
あたしも参戦して、その喧嘩に勝った次の日は、当然あたし達は呼び出される。

場所は職員室。
他にも多くの教師がいる中、体育系の生徒指導の教師がわざと他の教師達に知らせるかのような大声で、一護に話し始めた言葉にあたしは驚いた。

「黒崎、また喧嘩か。お前もよく飽きずにやるな。」

「何で、他校の生徒を怪我させた?」

「何か弁明する事があれば聞くが?」


・・・この教師は何を言っているのだろう。
まるで一護がすべて悪いと言う言い方。
何でこうなったか、など聞く様子もない。
言葉では‘一応’言っていても、何を言っても一護の言う事など参考にしない、言い訳としてしか受理しない言い様で。

それをおかしいと思ったあたしが反論しようとすると、一護の手があたしを制した。


・・・何でだよ。昨日なんて明らかに相手が悪いんじゃないの?


おかしすぎる。
他の教師達も何で何も言わないんd・・・・・・あ。

・・・あたしも気づいてしまった。

周りの教師は、冷たい視線で一護を見ている。
「‘あの’黒崎が、‘また’問題を起こした。」という決めつけた冷たい目で・・・誰も一護を庇おうとしない。

そう、今前にいる教師も、他の教師達も、「目立つ髪」「無愛想な顔」などの事から一護を『不良生徒・問題児』というカテゴリーに入れて、「喧嘩で一護が勝って、他校の生徒に怪我をさせた。」という結果で全てを判断している。
大して知りもせずに、外見だけで決めつけて、過程を知ろうともせず、結果だけでまるで全てを見ていたかのように、一護を責めたてる。

・・・あぁ、何て勝手な大人達なのだろう。
自分達があたし達より人生を長く生きてきたからって、自分達だけの経験で物事を決めつけるなどあっていいのだろうか。

「先生達はいつでもうちの生徒達の味方だ。」?
「どんな事があっても、君達の事を信じるぞ。」?

教師達のそう言う言葉は何だったのだろう。
人の事を悪く言ってはいけないのはわかっているけど、こんな大人には・・・こんな人間にはあたしはなりたくないと思った。

そうして、一方的に決めつけられ注意された呼び出しが終わる。

話の間、ずっと一護は何も言わず、ただその生徒指導の教師を見ていた。
何を言われても、いくら大声で威嚇のような事をされても、臆する事なく、その教師から目を離さず、ただ真っすぐその教師を見ていた。
一護の性格上、怖じ気づく事はしたくないって事なのだろうけど、それがまた印象が悪いのだろうなぁ・・・

職員室を出た後、我慢出来なくなったあたしは一護に・・・

「何であたしが言おうとした事止めたんだよ!結局、あんたが全部悪くて、あたしは‘あんたに巻き込まれた’みたいな事になっちゃったじゃん!そうじゃないだろう?昨日の喧嘩の事も、あたしの事も!!庇われたって嬉しくねぇーよ!」

ここまで言うつもりはなかった。一護は悪くないのだから。
一護を少しでも助けてやれなかった自分自身に怒っていたのかもしれない。

それをも理解しているように、一護が・・・

「結局は喧嘩でお前を巻き込んじまったっていう事実は確かだろ?それに、理解をしようともしてくれない奴らに、言ったって何も変わらねぇよ。
その色を黒だって信じ込んでいる奴らに、本当はそれは白なんだって言うようなもんじゃねぇか。
最初は何か言えばわかってくれるなんて思ったけど、一度目に見ただけでわかったしよ・・・。
それに、俺そんな口うまくねぇし。」

一護はひどく不器用で、とても真っすぐな奴だ。


・・・確かに、そうだよ。
そのもう諦める気持ちもわかる。
でも、あたしにくらいは・・・
昔から知ってるあたしくらいにはさ・・・

「でも、あたしくらいには遠慮すんなよ!あたしが勝手に手を貸した訳だし、あそこで目をつけられようが、何か言われようがあたしくらいにならs・・・」
「・・・だからだよ。」

一護は・・・

「え・・・?」
「遠慮なんてしてねぇよ。ずっと知ってるお前まで傷つけたくねぇんだよ。・・・もう嫌なんだよ、そういうの。」
「・・・一護・・・」
「たつき・・・」
「・・・」
「・・・ごめんな。」

・・・ひどく不器用で、とても真っすぐな奴だ。


そして、あたしは無力だ。
こういう時に、こいつを助けてやれないなんて・・・


こうした情報はすぐに広まり、悪い方にしか進まない。
「他校の生徒との喧嘩」、「それに一護が勝って、相手が怪我をした」
過程のない結果だけの情報が、どこからか知らない内に広まっていく。

外見から判断して、一護を最初から敬遠していた生徒達は「ああ、やっぱりか」という反応から、結果だけしか聞いていないその情報に真実ではない過程を捏造し、それを噂として流す。
敬遠していなかった生徒達もそうした情報を聞いて、一護と距離を置く。
一護がそうした「喧嘩」をすればするほど、それは大きくなっていった。

それは高校に来ても同じ。
中学の結果だけの情報を高校の教師が得て、一護をマークする。
生徒達も同じようだ。
同じ中学の生徒の噂、周りの中学での一護の噂が、一護の悪い評判を立たせるのは充分で・・・。
現在(いま)もこうして一護は呼び出しを喰らう。
中学からの繰り返し。


“何で、何で本当のこいつを見てやらない!?”
“こいつは、こんなに真っすぐなのに!”
“・・・本当は、こんなに優しい奴なのに。”


それでも、親友の茶渡、高校からできた友人である浅野・小島、
そして、あたしの親友である織姫が一護を少し理解してくれている事は、素直に嬉しかった。


もっと本当の自分を出して、見せてやればいいのに。
あいつは、必要以上な事を言わないし、見せない。
そして、理不尽な喧嘩でさえ、最終的には売られた喧嘩は買ってしまう。
あいつの性格がそうさせてしまうのだろう。
その上、不器用で真っすぐだから、上手くかわせないんだ。

少しは一護自身の責任もあるのかもと時々思う。
・・・全く困った損な性格だよ、あんたは。


その光景を見て、教室に向かうまでに色々な事を思い出す。
それの中で自分の考えを言いながらも、最後にオチをつけてしまったみたいでそれが妙に可笑しかった。
それは一護にも問題が少なからずあるっていうのに納得だからだと思う。



そんな事を考えていたら、自分の教室の前まで来ていた。
早く課題を探して、部活に行かなきゃ。
そう思って、教室のドアを開けると・・・

「あら?有沢さん?」

もう放課後だから誰もいないと思っていたので、その声にあたしは驚く。
誰かと思い、その声の方を向くと・・・

「・・・あ、朽木さん?」

そこには朽木さんが机に座っていた。

彼女の名前は朽木ルキア。
半端な時期から転校してきてもう1ヶ月半が経とうとしている。
「謎の多い美少女転校生」として転校当初から注目度が高かったが、今は一護とよく一緒にいる事から様々な噂が立てられ、別の注目度も高くなっている。

一護との関係は、朽木さんも一護も詳しく言わないからよくわからない。
少し作っているような感じがしないでもないと思ったけど、何度か話して別に悪い気は全然しない。
ちょっと間違ったような変わった言葉遣い。お嬢様?口調だからとかではなく、その凛とした姿・態度に気品がある子だなぁと感じた。

「どうなさいましたの?」

何で教室に残っているのか、と聞こうとする前に、朽木さんがあたしに尋ねてきた。
自分が聞こうとした瞬間に尋ねられたので少し驚いたけど、あたしはいつも接している時と同じように答える。

「あ、うん。今日の課題、教室に置き忘れちゃってさ~。部活前に取りに来たんだ。」
「まぁ、そうでしたの。」
「うん。・・・朽木さんは?こんな時間までどうしたの?」
「あ、私は今日日直でしたの。黒崎くんと一緒に仕事をしていたのですが、黒崎くんが先生方にお呼び出しされたみたいで・・・」


あ、そうだ。今日の日直は一護と朽木さんだった。
別に今日の日直は誰だなんて、自分の番が近くなるまであまり気に留めないのが普通なんだけど・・・。
たぶん、一護が途中で呼び出されたので日直の仕事が終わらないのだろう。
迷惑かけちゃってるよなぁ・・・

「ごめん!一護の奴も本当に困った奴だよね。迷惑かけちゃってごめんね!許してやって。」

・・・何であたしが謝ってんだろ。
一護の事なのに・・・変な感じだ。

「いえ、黒崎くんは日誌も書いて、残りを私が書くだけですの。後は、一緒に提出するのを待っていればいいだけですし。迷惑じゃありませんわ。」

・・・あぁ、さすが一護、とちょっと思った。
他人に最小限の迷惑しかかけないようにしている・・・それもたぶん無意識で。

朽木さんも困っている様子もないけれど、「そっか。ごめんね。」と言い付けたして、あたしは目的である課題を探し始める。
「手伝いましょうか?」と言う朽木さんに、大丈夫だし残りの仕事を済ませた方がいいと言い、朽木さんは日直の仕事、あたしは課題探しとそれぞれの目的に戻った。

予想していた机の中から課題は簡単に見つかり、早く部活に戻りたいので、朽木さんに一言言って教室を出ようとした時・・・

「有沢さんは、黒崎くんの幼馴染でしたよね?」

朽木さんから唐突にそんな事を聞かれる。
何でそんな事を、とも少し思ったけど、答えられない理由はないのであたしは答える。

「あ、うん。幼馴染っていうか、腐れ縁っていうかさ。まぁ、あいつとは長い付き合いだからだいたいの事は知ってるよ。」
「・・・そうですか。」

それを聞いて、朽木さんは笑った。
いつもの綺麗に整った笑顔とは違う少し和らいだ笑顔で、それを聞いて嬉しいという様な笑顔で。
女であるあたしが言うのはちょっとおかしいかもしれないが、とても綺麗だと思った。

「先生方とか・・・生徒の方達も、有沢さんみたいな方ならいいですのにね。」
「・・・え?」

朽木さんの唐突な言葉に、あたしは聞き返すような言葉を漏らす。
そんなあたしをよそに、朽木さんはさらに続けた。

「いえ、黒崎くんって外見などでよく判断されてしまうでしょう?幼馴染だからっていうのもあるのでしょうけど、有沢さんは外見とかで判断しないと思ったので・・・」
「・・・」
「だから皆さんも有沢さんのように、黒崎くんの事もっとそういうのなしに見てみればいいのにと・・・ちょっと思ってしまいましたの。」


朽木さんは凄い、と思った。
織姫にもそれを感じだけど・・・それ以上に。


あぁ、そうか。

そうだったんだ。

朽木さんはちゃんと一護の事を見てくれているんだ・・・


どうしてそこまで理解しているのか、それは二人の関係からきているのか、・・・色々な事が思い浮かんだけど、今はそんなのどうでも良くて、素直に嬉しく思った。
そして、何でかわからないけど、ちょっと悔しいと思う自分もいた。


そう考えていると、朽木さんはくすっと笑いながら・・・

「・・・でも、黒崎くんにも問題ありだと思いますわ。言い訳もしない代わりに、必要以上の事を言わないのですから。」
「そうそう!喧嘩も最終的に買っちゃうしね。困った性格だよ、あいつは。」
「ええ、その上、損な性格ですわ。」

あまりにお互いの意見が噛み合ったので、あたし達は顔を見合わせて、次の瞬間には笑っていた。

朽木さんは上品そうに、でも、とても可笑しそうに笑い、
あたしはいつもより少し声を張って笑う。


「じゃあ、またね。」と課題を手にしながら言うあたしに、朽木さんはまた整った笑顔に戻り、微笑んで返事を返す。


部活へと急いで、あたしは走る。

何だか今日は、特別な日に思えた。

自分の幼馴染を理解してくれる子がいるのに気づき、その子は幼馴染の傍にいる。

それがとても嬉しく、何だか悔しいとまた思う。

嬉しいという感情はわかる。
でも、悔しいと思うのは何故だろう。

幼馴染に・・・一護に何か先を越された感覚なのだろうか、その理由はよくわからない。


「有沢!!一体、何してたんだ!早く来て、練習だ!」
「押忍!すみません!!」

部活に遅れたあたしは、顧問に何故かいつもより大きな声で謝った。














あとがき
アンケートリクエスト第11弾・一護×ルキア←一護+たつきを再録です。

やはりルキアは一護の嫁!というのをテーマに、
そのインパクトをより強くなる構成は幼馴染であるたつきがイチルキについて語ることだろうなぁと思い、妄想爆発で構成した作品です。

ああ、自分の幼馴染にも大切な人ができたんだな。

という時、何とも表現し難い感情があったりしますよね。

そこにも重点を置きつつ、イチルキを、という想いでのこの作品でした。

駄文小説 |


2009/06/09 (Tue) 色気のない祝いの言葉と色気のないプレゼント




あたし達らしい。

それは、色気のない祝いの言葉と色気のないプレゼント・・・





「色気のない祝いの言葉と色気のないプレゼント」





中2の7月17日。

一応、あたしの14回目の誕生日。

「たつきちゃん(有沢さん)、誕生日おめでとう!!」

織姫を始めて、友達から祝ってもらうあたし。
本当に有難い。

でも、ちょっと何だか物足りない気が・・・?

いや、足りたいっていうより気持ち悪い感じだろうか?

そう思いながら、部活も終わって家へと帰る。

すると・・・

「ん?おう、たつきじゃねぇか。」

あたしより2日前に誕生日を迎えた‘あいつ’の声。

‘あいつ’っていうのは、黒崎一護。

あたしの4歳からの幼馴染。


「何?あんたも帰り?」
「ああ、まぁな。」
「・・・ん?また喧嘩でしょ。」
「喧嘩じゃねぇよ。相手からつっかかって来ただけだからな。」
「それも喧嘩って言うの。ったく、あんたもいいかげんにしなよね~。」
「お前に言われたくねぇ~・・・」
「はぁ!?それどういう意味!?」


「一緒に帰るか」などもなく、こんな言い合いで自然と並んで歩くあたし達。
会えばいつもこんな感じ。


すると、一護が・・・

「そういや、今日。お前、誕生日だよな?」
「え?う、うん。そうだけど?」
「おめでとな~。」
「ん、ありがと。」
「・・・・・・」
「・・・え?それだけ?」
「あ?誕生日でおめでとうだろ?」
「何かないのかよ~。いきなり言い出すからさ~・・・」
「何だよ、お前だって俺の誕生日それだけだったろ?」

・・・まぁ、そうだけど。(汗、汗)

でも、何だか気持ち悪い感じが消えた。

何でかな・・・?

やっぱ幼馴染って事で、こいつに言ってもらっとかない調子が狂うんだろうか?

まぁ、そんなとこだろう。


そんな事を考えていると、一護が・・・

「あぁ~、しょうがねぇな!たつき、ちょっと付き合え!」
「え?ちょ、ちょっと・・・!(汗)」

そう言って、あたしの腕を掴んで、一護はコンビニへ。

そして・・・

「ん~、おっ。たつき、お前このアイス好きだったよな?」
「え?う、うん。好きだけど・・・」
「おし、じゃー、外で待ってろ。」
「はぁー!?」
「いいから、ほら。」
「???」

一護が急にそんな事言い出し、何を言っているかわからないあたし。

外で待っていると、一護がすぐにでてきた。
一護の手には、同じアイスが2つ。

一護は、そのアイスの片方をあたしの前に出して・・・

「ほれ。」
「???何?」
「何って、俺の奢りだよ。誕生日プレゼント。」
「はぁー!?これが???」
「何だよ、今日はあちぃーし、丁度いいだろ?」
「・・・ぷっ、あっはっはっは!」

そんな一護を見て、あたしは笑ってしまった。

誕生日プレゼントがアイス?

はっはっは、何だか笑える。

でも、何となくあたし達らしいと思った。

色気のない祝いの言葉に、
色気のないプレゼント・・・

何だかあたし達らしい。

そう思い、笑いながらそのアイスをとり・・・

「こんなプレゼントあると思う?普通。」
「別にいいだろう。いきなりお前が言うからさ~」
「だからって、アイスって・・・くくく♪」
「何だよ、何か欲しいもんでもあったか?」
「別にないけど?」
「じゃー、いいだろ。」
「くくく・・・、まぁ、‘一応’ありがとうかな?」
「何だよ、一応って・・・」
「これじゃ~、‘一応’でしょう~。」


そんな事を言いながら、あたし達は並んで帰る。



中2の7月17日。
あたしの14回目の誕生日。

幼馴染からの色気のない誕生日プレゼントは、あたしの好きなアイス。(笑)


そんなプレゼントを・・・

あたしは、‘一応’いつもより大切に食べた。











あとがき
アンケートリクエスト第3弾であった一護×たつきを再録。

これまた一護+たつき傾向。幼馴染でほのぼのと。
幼馴染ならではのこの間合いが個人的にはたまりません。


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